[5645]  CPUについての質問です
投稿者:ようこちゃん さん   2001-01-10 01:23:12
私の愛機はVE30H/5です。
CPUのコア電圧について教えていただきたいんですが。
過去ログを見ましたが、今ひとつはっきりしないのです。
Celeronのコア電圧は、
533A 〜 600 1.5V
633 〜 700 1.65V
733 〜 766 1.7V
でいいんでしょうか?
CPUを換装する場合、そのCPUに合ったコア電圧を供給しないと起動しないんですか?
NXではスロット1だとドータカードのジャンパで設定できるのですか?
普通のマザーボードには電圧設定のジャンパがあるのですか。
初歩的な質問で申し訳ありませんが、どなたか教えてください。   
  1. AquaRise さん   2001-01-10 02:54:35
    Celeronのコア電圧、どうやら633(?)〜でも1.7Vのモノがあるそうです・・・この辺は他の方にお任せします。
    さて、CPUの要求する電圧以上の電圧をかけても動きます。
    が、動作が安定しなくなったり、さらにはCPUの寿命を削っていきます。
    スロット1の場合、確かマザーボードが勝手にCPUに必要な電圧を作って持ってきてくれる筈です。
    しかし、VE30Hは分かりませんが、私の使用しているVS23Dでは1.8V以下は出力でないようですが、そんなことは承知で私はCeleronの766MHzをゲタにかませて動かしています。
    つまり、過電圧をかけてCPUを使っています。0.1V程度の過電圧なので今のところ問題はありません。
    恐らくですが、ただ単にCPUを買ってきてゲタをかませてSlot1に差し込んでもPCの動きが遅い、または動作しないと思います。
    PCのBIOSが新しいこれらのCeleronを認識できずに引っかかって正常に起動しないようです。
    単にCPUを交換しようとお考えなら、
    現在ではI・Oやメルコといったメーカから出ているCeleron搭載のアクセラレータをお使いになることをお勧めします。
    私はI・Oデータのアクセラレータを手に入れた後、付属のユーティリティソフトを使ってCeleronを動かしています。

    まずは、こちらをご覧ください。
    I・Oデータ
    http://www.iodata.co.jp/products/cpu/pkp2anx/index.htm
    メルコ
    http://www.iodata.co.jp/products/cpu/pkp2anx/index.htm
  2. 98 さん   2001-01-10 07:52:43
    >スロット1の場合、確かマザーボードが勝手にCPUに必要な電圧を作って持って
    >きてくれる
    詳しく言うと、VIDというCPU駆動電圧を決めるピンがあって、CPUはこれを種類別で(コ
    ア別、といった方がいいか)固有で持っています。そしてCPUがVIDを指定すると、その
    情報を受けた電圧レギュレータが指定された電圧を吐く仕組みになっています。VIDは
    CPUをさして通電した地点で自動的に知らされるため、あたかも勝手に必要な駆動電圧
    が生成されるように見えます。
    ところが、この電圧レギュレータによっては指定されたVIDの組み合わせによっては0V
    を生成するようなものも存在し(HIP6004ACBなど)、この場合CPU駆動に必要な電圧を
    生成できないこともあります。PentiumII/Celeronシステムで搭載されている電圧レギ
    ュレータでいわゆる「はずれ」(Coppermineが使えない)とは、1.75V以下を生成する
    ように指定するVIDが通知されたら状態が未定義になるか0Vを返すようになっているも
    のです。
    ちなみに電圧レギュレータは、マザーボードベンダは大抵intelの当時のガイドライン
    に従って選ぶため、KlamathやDeschutesの時代のマザーボードに「はずれ」ものが乗っ
    ていてもおかしくありません。VS23DやVE30Hというのはまさにその時代のマシンである
    ため、何かとintelに厳しく準拠して開発しているであろうNECが当時のNXに「はずれ」
    ものを乗せている、というのは結構納得できるのではないか、と思われます。

    #でも同じNECでSlot1機種でも、MATE-Rには「当たり」ものが乗ってることもあるし(う
     ちのRa300は「当たり」)一体なんなんだろう。

    Celeronについては、
    http://developer.intel.com/design/celeron/datashts/24365816.pdf
    を参照することで素性がわかります。コア電圧も書いてあります。
    ちなみにCPUの駆動に必要な電圧が不足しているとBIOSすら拝めません(=起動しない)
    NXの場合は電圧レギュレータの問題よりもBIOSの問題の方が大きいんですな。

    ともかくSlot1マシンの強化はいろいろと知識が必要なので、無難なのはやはりIOデー
    タかメルコのCeleronアクセラレータを使っての強化ですねえ。
  3. BlackBox さん   2001-01-10 08:34:09
    本来、Slot1では電圧は自動設定なのでジャンパをいじる必要はありません
    Slot1にはCPUの必要とする電圧を読み取るための専用のピンがあり、これを使うことで自動的に電圧を調整してくれます
    一般に売られている自作用のマザーボードで電圧を手動設定できるものがあるのはオーバークロック用です

    電圧を調べるピンとそれに対し出力される電圧はインテルが規格として発表しています
    最初のPentiumIIと、その次のPentiumIIではこの規格で問題ありませんでした
    この電圧の規格が出た当時には、第2世代のPentiumIIができた頃には次世代の64bitのCPUであるMercedが完成していてそれに移行していく予定でした
    しかし、Mercedの開発が思ったように進まなくて、Slot1の寿命が延びることになってしまい第3世代のPentiumIIを作ることにしました
    すると、最初に作った電圧の規格では第2世代のPentiumII間でしか想定してなかったので電圧が高すぎて使えません
    そこでインテルは新たな電圧の規格を発表し、第3世代のPentiumIIをそれに対応させて市場に送り出しました
    この第3世代のPentiumIIでは、古い電圧の規格に対応したSlot1にとりつけたとき、電圧が高すぎてCPUが壊れないように、CPUが全く動かないようになってます

    こういった経緯があって、第1世代と第2世代のPentiumIIを使ったSlot1では、最近のCPUがつかえないんです

    Slot1用のSocket370変換カードはほとんどのものが電圧を調べるためのピンをいじるだけで、CPUの必要とする電圧を作り出すことができないため、ジャンパを設定しても動きません

    古い電圧の規格のSlot1で新しい電圧の規格のCPUを動かす最善の方法は、CPUの必要する新しい規格の電圧を作り出すことができる変換カードを使うことです
    これはPL-iP3というものが売られていますが、安くても5,000くらいします
    その次にいい方法は、電圧を調べるピンを設定できる変換カードを使い、古い電圧の規格の中で最も低い電圧である1.8VでCPUを動かすことです
    これでは電圧が高いのですが、CPUをしっかりと冷却できているならほとんど動きます
    これなら安い変換カードが使えるので2,000以下ですみます

    上で書いたのは電圧の問題だけで、他にBIOSの問題もあります
    書いてあることがさっぱりわからなければメーカー製のアクセラレータを使うと良いでしょう
  4. スズット さん   2001-01-10 20:10:57
    やっぱり、良いサイトですね。ここは。詳しい解説、非常にためになりますね。
    当方のマシン(MA35DS)も電圧レギュレータはHIP6004ACBなんで、1.80V以下の電圧設定は手も足も出ないんですよね。この前帰省して秋葉で目茶安のMA40DSがあったんで、もしかして電圧レギュレータの当たりM/Bないかなと思って逝ってみました。FSBの石は違うのが付いてましたが、電圧レギュレータは一緒でした。残念でした。
    余談はさておき、当方はCPUの方についてコメントしておきましょう。
    話しはカッパマインセレロンに限っておきますが、CPUのリビジョンみたいなものに、コア種別と言うのがあります。出始めのカッパマインセレロンはcb0コアと言って、”ようこちゃん”さんの記載している通りのコア電圧で設計されてます。バグフィックス等のなんらかの設計見直しがあって、リビジョンが進んだものがcc0コアで、これが去年の10月ぐらいから出回り始めてます。cc0コアはセレロン566〜766まで存在し、こちらの方は全てコア電圧1.70Vです。
    >CPUを換装する場合、そのCPUに合ったコア電圧を供給しないと起動しないんですか?
    NXの旧機種ならば、なんにしてもコア電圧を1.80Vに設定しないと動きませんから、一般のゲタを使う限り、気にしても意味ありません。
    ちなみに、cd0コアというのも、カッパPEN3の方では出るようです。こちらのコア電圧は1.75Vだそうです。きっとce0コアでは1.80Vになって、スロットタイプのCPUも使えるようになるかも?
    では。
  5. AquaRise さん   2001-01-10 23:15:51
    98さん、BlackBoxさん、スズットさん
    AquaRiseです。
    Slot1に関する詳しい解説ありがとうございます。大変勉強になりました。
    成る程、Slot1はそんな仕組みだったのですね。
  6. Kousuke Shibasaka さん   2001-01-10 23:21:45
    VE30H/5のCPUはMendocinoコアのCeleronですね。ですから,セカンドキャッシュについてはほぼ同じ性能のCoppermine Celeron(533AMHz以降)に換装されるのであれば,BIOSの対応はクリアできるのではないかと思います。
    BlackBoxさんが紹介されているPL-iP3を使えば,かなり高い確率で換装が成功すると思います(もっとも,省スペースマシンですから,ふたがきちんと閉まるかという問題はありますし,動作保証という点ではメルコやアイオーのアクセラレータ製品のほうが安全ですが)。
  7. ようこちゃん さん   2001-01-11 00:39:26
    AquaRiseさん、98さん、BlackBoxさん、スズットさん、Kousuke Shibasakaさん、
    早速のレス有り難うございました。
    私のパソコン歴では難しいところもありますが、大変勉強になりました。
    VE30H/5のマザーボードが「はずれ」というのはちょっと残念です。
    CPUのパワーアップに関してはいろんな方法があるみたいですね。
    BIOSの問題もあって、Celeron(Mendocino)への換装みたいにすんなりとはいかないようですね。
    メーカー製のアクセラレータや市販のドータカードを使うなどの選択肢も検討して、知識を蓄えて換装に挑戦したいと思います。
  8. Kousuke Shibasaka さん   2001-01-12 00:22:50
    「Oh!PC」の2000年1月号・第2特集で,VE30H/5のCPU換装(Celeron300A→Celeron500)が取り上げられていました。図書館とかでバックナンバーを探して目を通されることをおすすめします。
  9. ようこちゃん さん   2001-01-13 01:05:11
    Kousuke Shibasakaさん、有り難うございます。
    自分の愛機について勉強しないといけないですね。
    まだまだ長く付き合っていこうと思います。