>スロット1の場合、確かマザーボードが勝手にCPUに必要な電圧を作って持って
>きてくれる
詳しく言うと、VIDというCPU駆動電圧を決めるピンがあって、CPUはこれを種類別で(コ
ア別、といった方がいいか)固有で持っています。そしてCPUがVIDを指定すると、その
情報を受けた電圧レギュレータが指定された電圧を吐く仕組みになっています。VIDは
CPUをさして通電した地点で自動的に知らされるため、あたかも勝手に必要な駆動電圧
が生成されるように見えます。
ところが、この電圧レギュレータによっては指定されたVIDの組み合わせによっては0V
を生成するようなものも存在し(HIP6004ACBなど)、この場合CPU駆動に必要な電圧を
生成できないこともあります。PentiumII/Celeronシステムで搭載されている電圧レギ
ュレータでいわゆる「はずれ」(Coppermineが使えない)とは、1.75V以下を生成する
ように指定するVIDが通知されたら状態が未定義になるか0Vを返すようになっているも
のです。
ちなみに電圧レギュレータは、マザーボードベンダは大抵intelの当時のガイドライン
に従って選ぶため、KlamathやDeschutesの時代のマザーボードに「はずれ」ものが乗っ
ていてもおかしくありません。VS23DやVE30Hというのはまさにその時代のマシンである
ため、何かとintelに厳しく準拠して開発しているであろうNECが当時のNXに「はずれ」
ものを乗せている、というのは結構納得できるのではないか、と思われます。
#でも同じNECでSlot1機種でも、MATE-Rには「当たり」ものが乗ってることもあるし(う
ちのRa300は「当たり」)一体なんなんだろう。
Celeronについては、
http://developer.intel.com/design/celeron/datashts/24365816.pdfを参照することで素性がわかります。コア電圧も書いてあります。
ちなみにCPUの駆動に必要な電圧が不足しているとBIOSすら拝めません(=起動しない)
NXの場合は電圧レギュレータの問題よりもBIOSの問題の方が大きいんですな。
ともかくSlot1マシンの強化はいろいろと知識が必要なので、無難なのはやはりIOデー
タかメルコのCeleronアクセラレータを使っての強化ですねえ。