[48972]  ファイルスロットにGIGA−MO
投稿者:眠り猫 さん   2004-11-10 00:17:52
9821Aシリーズ(A−Mate)や9801Fシリーズのファイルスロットには、
5インチFDやCD−ROMドライブ、MOなどを増設することができます。
我が家にあるAp2のファイルスロットには、今まで故ICM製のMOが入っていましたが、
年をとったせいか、こいつが頻繁に読み込みエラーを吐くようになり、
思い切って、最新規格であるギガMOへの換装を行ったところ、
なんとか成功しましたので、ここに御報告します。

○ 環境

PC−9821Ap2に、PODPを搭載し、メモリを120Mまで積んでいます。
ローカルバスには964LB−4Mが入っており、電源の容量的にはヤバイかも知れません。
使用したSCSIボードは、緑電子のMDC−926Rsです。
スルーボードとして、玄人志向の「PK98−二種盛り」を使用しました。
また、ディップスイッチでBIOSを殺したA−E10ボードでも、動作が確認できました。

○ 元になったドライブ:ICM製 MO−4120F(128M専用)

現行と同じサイズのハーフハイトのドライブを採用したファイルスロット用MOユニットです。
これの上位機種に、MO−4230Fという230M/128M両対応のものがあるようです。
ハーフハイトのMOドライブを使ったファイルスロット用の製品は、あまり種類がないようですが、
これを使用すれば、交換後もユニットのフロントパネルがそのまま使えますので、外観を気にする方にはオススメです。
ちなみに中身のドライブは、富士通製の「M2511A」でした。

○ 使用したドライブ:富士通製「MCE3130SS」

SCSI−2接続の1.3G対応ギガMOです。
メルコの外付けMOに搭載されていましたが、この間の地震で棚から転落し、凹んだ筐体から救出しました。
MACを扱うサイトによれば、消費電力が低いため、電源の弱いA−Mateに内蔵するのには向いているようです。

○ 作業と問題点について

換装は至って簡単で、単にファイルスロットからユニットを引き抜き、
分解してMOドライブを交換するだけ・・・と思っていたら、問題が発生しました。
元になったMOドライブは、SCSIコネクタの切り欠きが上に、
交換するMCE3130SSは、切り欠きが下についており、そのままではケーブルが差さりません。
ファイルスロット基板からは、ケーブルがハンダ付けされていますが、
このケーブルは非常に短いため、ねじって差すことは不可能でした。
ケーブルを外してソケット化も考えましたが、スルーホール50個のハンダを抜く事を考えると気が滅入ります。
というわけで、ケーブルを継ぎ足して延長することにしました。
DOS/Vショップに叩き売りされている、短い50ピンSCSIケーブルのうち、
メス:オスになっているものを買って来ます。私は20センチのものを使用しました。
ねじった時に断線しないよう、ケーブルの線をカッターでバラして行きます。
バラした状態で、短いSCSIケーブルをファイルスロット基板からのケーブルと接続します。
これを半回転し、切り欠きが下になるようにして、MOドライブに接続。
余ったケーブルは、MOドライブの下に押し込むようにします。
これで、物理的な作業は終了。蓋を閉じて、マシンに戻します。
外観はあまり変わりませんが、これでAp2はギガMO搭載機となりました。
ドライブのSCSI−IDは、1に設定してあります。
ID0にはHDが入っているため、これでMOがBIOSから認識され、MOブートも可能になります。

○ 使用感

まず、MS−DOS環境(バージョン5.0A−H)にてチェックしてみました。
128MBのディスクを使用し、読み・書き・ブートを行います・・・成功。
230MB、540MBのディスクも、128MBと同じ感覚で使え、ブートもできます。
次に、肝心のGIGA−MOを使用。1.3Gが、丸々DOSで使えます。
エコロジーIIIのドライブ選択で、MO:1289MBと表示される様は、感動的ですらあります。
フォーマッタやドライバは、メルコのものがそのまま使えました。
メルコのMOドライバは、他社のものと違って、BIOSで認識されたドライブ番号にて、
640MB/1.3GBのMOディスクを認識可能にしてくれるため、便利です。
ちなみに他社製のドライバを使用したところ、ギガMO用のドライブ番号が追加されてしまい、パニックになりました。

次にWindows環境ですが、Win98SEにおいて、ごく普通に認識されました。
外付けドライブと変わらない使用感です。A−MateはDOSがメインなので、それほどの感激はありません。
その後数時間、文書作成にMOディスクを使用しましたが、極めて安定した動作状況でした。

以上、ファイルスロットへのGIGA−MO搭載実験でした。
Ap2にはもったいない程のオーバースペックですが、バックアップやファイル整理に重宝しますし、
何よりも、A−Mateを現役で使い倒すには、明らかに128MBでは役者不足でしょう。
A−Mateはまだまだ使えるマシンです。皆様の参考にして頂ければ幸いです。
  1. 眠り猫 さん   2004-11-15 18:32:18
    その後、2.3GB対応のSCSI−MOドライブが手元にあったので、
    これも98のDOS5で使えるかどうか、ファイルスロット装置を利用して実験してみました。
    結論から言うと、98DOSで2.3GのMOディスクは、一工夫要りますが使えます。

    メルコのDOS上で動くフォーマッタは、2.3GのMOディスクに対応しません。
    正確に言えば、フォーマッタはMOディスクを認識し、ちゃんとフォーマットを行うのですが、
    フォーマットが完了したディスクをメルコのDOSドライバが認識せず、「セクタがありません」と、エラーを吐いてくれます。
    この98DOS上でフォーマットしたディスクを、AT機に繋いだ外付けSCSIの2.3G対応MOドライブに挿入すると、
    ちゃんと認識されますし、読み書きも可能でした。

    それでは、DOSのフォーマッタが使えないなら、Windowsでフォーマットしてやれば良いのではないかと考え、
    AT機に繋いだ2.3G対応外付けMOと、ロジテックのディスクフォーマッタを使用して、
    2.3GのMOディスクをフォーマットしました。
    これを、Ap2のファイルスロットに内蔵した2.3G対応MOドライブに挿入すると、
    今度はちゃんとDOSのMOドライバから認識され、読み書きやボリュームラベルの変更が可能でした。
    エコロジーIIIによると、ディスク容量は2079MBと表示されます。

    以上より、Windows上でフォーマットしたディスクなら、DOSでも2.3GのMOが使用可能という事になりました。
    無保証の使い方でありますし、ディスクの後ろの方(特に2Gオーバー部分)に書き込んだデータがどうなるかなどは未検証ですが、
    どうやら98DOS上でも、2.3GのMOディスクは使えるようです。

    なお、2.3GMOディスクの使用感は、それほど良いものではありません。
    ディスクを挿入してから15秒ほどの間、アクセスランプが点滅を繰り返しますが、
    この間はドライブにアクセスしても、「エラーです」となってしまい、待たされます。
    15秒が過ぎれば、640MBや1.3GBのMOディスクと同じ感覚で使えます。
    キャッシュ容量が8Mと多いため、体感スピードは1.3Gのドライブよりも高速ですが、アクセス音は大きめです。

    以上、追加報告でした。

    Ap2側OS:MS−DOS5.0A−H
    ドライブ  :MCJ3230SS(富士通・SCSI接続)

    AT機側OS:Windows98SE
    ドライブ  :LMO−2300SU2(ロジテック・SCSI接続)
  2. 眠り猫 さん   2004-11-15 19:58:20
    2.3GBのディスクについて、追加です。

    今度は、ロジテックのDOSフォーマッタを使用したところ、
    DOS上でフォーマットしたディスクを、DOSで認識することが出来ました。
    ロジテックのフォーマッタは、未フォーマットの2.3GBディスクは認識できないものの、
    他のOSやDOSフォーマッタで一度フォーマットしたディスクは、認識しフォーマットしてくれます。
    DOS上のみで作業する場合は、メルコのフォーマッタにかけてから、
    ロジテックのフォーマッタにかけるという事になります。

    なお、この場合はエコロジーIIIでは使えないようです。
    「クラスタの大きさが32KB以上です」と表示され、エコロジーからアクセスできません。
    ただ、DOSやVZエディタからは自由にアクセスできます。
    また、2.3GBMOディスクをドライブに入れたままの状態で、マシンをリセットすると、
    再起動時にMOドライブを読みに行きますが、この時ディスクにライトプロテクトしていない場合、
    かなりの確率でMOディスクが破壊され、再フォーマットするしかなくなります。
    MOディスクのライトプロテクトには、気を使った方が良さそうです。
  3. Feldlotos さん   2004-11-17 00:31:02
    私も色々探してはみましたが、DOSで使うとすればメルコ製のドライバが、ドライブレターを2つ作らない、と言う点で優れていると思います。
    フォーマッタですが、DOS上で2.3GBを正常にフォーマットできるものは見つかっていません。ロジテックのフォーマッタは全域をフォーマットするため、2GB以上の領域も使ってしまい、FAT16としては不正な物となるからです。

    私の場合、富士通製のWinフォーマッタでフォーマットしています。こいつは、1.99GBでフォーマットするので、DOSでも正常に使えるのが最大の利点です。

    なお、私の場合MCJ3230SSの後継である、MCR3230SSを使用していますが、ディスクの認識等が体感できるレベルで速くなっており、なかなか快適ですよ。