[27743]  FD1138Tの劣化について
投稿者:ほへ さん   2001-03-16 15:12:30
ある程度使い込まれたFD1138Tは、特定のFD媒体挿入時に回転はするものの
ガーガー振動音を発して読み書きとも不能になることがあります。
以前はヘッドの圧接力が変化して振動しているのかと思っていましたが、
どうやらそうではなく、スピンドルモータへの負荷過剰による脱調が原因みたいです。
スピンドルの軸受けの潤滑が劣化して負荷が増していたところに、摩擦抵抗が大きい
FD媒体(maxell製など)が挿入されると負荷限界を越えてしまうようです。
脱調すると当然ながら回転数は本来より大幅に低くなり、VFOの追従限界を外れて
全く読めなくなるわけですね。

しかし、FD1138系のスピンドル潤滑劣化は珍しくないので、今まで何度か復活に
挑戦してきましたが、中心の固定ビスを外して分解して直す方法では
組み戻したときに必ず先頭セクタの物理的開始位置がずれてしまい、
フォーマットに使うことがためらわれる結果になってしまっていました。
(ファイル/セクタ単位でのアクセスは全く問題ないが、コピーツールでの
フォーマット再生などを行うと解析結果も再現結果も滅茶苦茶になる)

ですが、分解せずとも注油して改善することも実は可能でした。
よく観察するとFD媒体のハブ部分を吸い付ける焦茶色のターンテーブルには、
後からの注油を意識していると思われる長円形の穴が開いています。
この穴からわずかに見えるベアリングに、精密スピンドルオイルやCRC556などを
注意深く微量流し込んでなじませると、かなりの確率で復活できるようです。

以上、今更のような戯言でしたm(__)m
気づいてしまえば、馬鹿みたい、の一言で済む内容なので恐縮です。

#こんなことで悩んでおられる方はほとんどいらっしゃらないとは思いますが
過去ログやweb内を検索しても類例を発見できなかったので、資料として
書き込ませていただきます。
  1. PC/AT さん   2001-03-16 19:19:19
    私の手元には何故かFD1231Tがあります。特に必要はないのでばらして見ました。
    そしたらフロッピーの中心はなぜ金属かが分かりました。
    ユニットの中心部に微弱な磁石がついていてフロッピーの中心の金属部をくっつけるように
    なっていました。
    磁石を近づけるなというフロッピーが磁石の力でセットされてるなんて・・・・。
  2. ハロー2 さん   2001-03-16 20:09:33
    下で関連質問をしたものです。
    まだ98が完全復旧に着手してませんが、確かめてみます。
  3. ほへ さん   2001-03-16 20:49:03
    >磁石を近づけるなというフロッピーが磁石の力でセットされてるなんて・・・・。
    実はそうなんですよね。ただしこれは3.5インチFDに限った話であり、
    5インチや8インチでは物理的に挟み込んで媒体を回転させていました。

    ちなみに、書き込み時に磁界を用いるMOも媒体の中心のハブは鉄製で、
    3.5インチFDよりもずっと強力な磁石で吸着させてチャッキングしています。
    常温であればMOはFDよりもはるかに磁界に対して強いからです。

    CDやDVD系、PDなどは元々磁気とは関係のない媒体なので、媒体のチャッキングは
    やはり強力な磁石で行われています。
  4. まりも さん   2001-03-16 22:49:32
    データ記録部分に漏れ磁束が行かないような構造なら、問題はないのでしょう。
  5. 真空管猫 さん   2001-03-16 22:52:23
    >組み戻したときに必ず先頭セクタの物理的開始位置がずれてしまい、
    うちはこんなことはなかったです。ばらす時にマーキングさえちゃんとやっていれば大丈夫でした。(^^)
  6. ほへ さん   2001-03-17 00:22:51
    >ばらす時にマーキングさえちゃんとやっていれば
    私ももちろんマーキングは(極細油性ペンで印を付ける程度ですが)行っていましたが、
    手でどんなに正確に合わせたつもりでも、そのFDDでフォーマットしたディスクは
    他のドライブでWIZARD98のアナライザで見るとTpSftが出て、逆に他のFDDでフォーマット
    したディスクをそのドライブで解析するとやっぱりTpSftが出てしまいました。
    結局、手での位置あわせで出せる精度はそんなものだと思って諦めてしまいました。

    もちろんそのFDDも、それでフォーマットしたディスクも普通にOSからアクセスする分には
    何の問題もないのですが、他と違うディスクができてしまうのは・・・(汗
  7. ZAD さん   2001-03-17 05:25:38
    何か、カセットデッキのヘッド調整などに類似してますね。(^_^;)
    #ゴミで、すみません。
  8. ほへ さん   2001-03-17 13:15:11
    >カセットデッキのヘッド調整などに類似してますね
    ええ、記録媒体の互換性が要求される点など全くそうだと思います。
    しかも、この3.5インチFDDの場合はどんなにずれていても一見何の互換性問題もなく、
    正常に使えるように見えるのがたちが悪いです(苦笑)
  9. bvv5 さん   2001-03-17 20:17:28
    >WIZARD98のアナライザ
    本来、こういう使い方をするものです。一部の機能だけ捕らえて無くなったのは悲しいことです。
    FDDのトップの位置調整は難しいです。精密な治具を使って合致させる必要があります。
    5インチはインデックスホールを目当てに位置を決めるので簡単なんですが、3.5インチは物理的な位置決めなんで難しいです。
    潤滑オイルは、556はあまりおすすめでないです。プラスティックなどに攻撃性があるのでお気を付けください。簡単に手にはいるものでおすすめは、スクアランオイルです。
  10. ほへ さん   2001-03-17 23:38:36
    >bvv5さん
    機種の世代交代でFDC周りが非互換になってDIAG READがまともにできなく
    なったりして、V5が出た後すぐ仮死状態になってましたけどね>WIZARD98
    (そのせいもあって末期のプロテクトフォーマットはえらく退化してました)
    専用治具ですか。機種ごとに専用のがあるんでしょうか。
    FDDの開発製造現場など縁がなかったもので見たこともないです。
    そういえば556は合成樹脂を侵すんでしたね。FD1138/48系のシャシーに使われている
    あの灰色の部分もやばいかもしれないですね。気を付けなくては。
  11. PCM さん   2001-03-18 02:43:11
    >FD1138系のスピンドル潤滑劣化は珍しくないので
    これの修理はFDDを分解しなくても簡単に修復する方法が有ります。
    まず最初にFDDのカバーを外します。すると中心部の五百円玉くらいの径の回転部分が見えます。その1カ所に穴が開いた部分が見えます。その穴にCRC5−56の細いノズルを使い少しだけ押し込んだ状態で一噴きか二噴きします。はみ出した液を拭いてそのまま1日放置しておくと軽くモーターが廻る様になります。
    私はこれで今までに10個ほどFDDを蘇らせています。一度試してください。
  12. ほへ さん   2001-03-18 04:39:02
    >PCMさん
    完全に同じ内容のことが冒頭に書いてあるのですが・・・
    くどくどと書いてあるので読む気が起きませんでしたか(T-T
  13. bvv5 さん   2001-03-18 21:24:47
    >CRC5−56の細いノズルを使い少しだけ押し込んだ状態で一噴きか二噴きします。
    大変危険なので万人にはお勧めできないです。軸受け周りのプラスティックが数年後どうなるかを考えるとおのずから答えが出ていると思います。
  14. PC9821Na15 さん   2001-03-19 03:25:56
    ラジコンなどの模型用で、プラスティック用のオイルやグリスが色々ありますから、そちらを使ったらどうでしょう。(田宮とか)
  15. ほへ さん   2001-03-19 10:31:04
    >プラスティック用のオイルやグリス
    問題の部分は元々が含油軸受なので、プラスチック用オイルは適当かどうか
    やはり賭になると思います。
    グリスは粘度が高すぎて不適と思われますし、そもそも分解しない限り
    塗り込めないような場所です。
    分解せずに何とかならないかというのが元々の趣旨なので、難しいです。
  16. PCM さん   2001-03-20 01:58:04
    >軸受け周りのプラスティックが数年後どうなるかを考えるとおのずから答えが出ていると思います。
    数年も使えればもう充分でしょう。その頃にはPC−98を使っている人はいないかも(ぉ