118ボードはPCM音源、サウンドブラスター互換FM音源、86互換音源がすべて搭載されているうえ、オプションでMIDIドータボードが載るなど、なかなかいい音源だと思うのですが、機能や設定がたくさんある音源なため、設定に苦労される方が多いようです。
私は以前9821Xsで使っていましたが、内蔵PCM音源を生かしたままの設定だと、DOS上でなにかユーティリティを使ってリセットしないと86音源部が鳴らなかったような気がします。
DOSのパーティションのAUTOEXEC.BATに、DOSフリーの86音源のPCMを使える音源ドライバを常駐、開放することによってリセットしてました。本来はそういう用途ではないドライバなので、著作権者に失礼だと思いやめてしまいました。でもこれだと、フロッピー起動の、特にオリジナルのDOSで動くソフトには効きません。
しかし、非PnPモードで、パソコン本体内蔵PCM音源を「使用しない」という設定にしておけば86音源とほぼ互換で動くのではないでしょうか(ただしXe10では未確認)。ためしにXe10の内蔵PCM音源を、HELPキーを押しながらリセットするとあらわれるシステムセットップメニューで「使用しない」としてドライバをインストールしてみてください。設定は、非PnPモード、パソコン本体2 4 5 MIDI割り込み使用、本体PCMを使用しない(118ボード上のものを使う)という設定ではいかがでしょう。
ボード上のディップスイッチは私のMUの設定では
☆PnP対応機種かどうかの指定。
MUはもちろん未対応なのでOFF。Xe10は対応機種(のはず)なのでON)
SW1 OFF
☆対応機種
三つともOFFにしたのはMUを86互換音源内蔵のA-MATEにならったためです。Xe10はX-MATE系なのでSW2のみONでいいはず。だめだったらここもOFFにしてみてください。
SW2 OFF(Xe10ではONか?)
SW3 OFF
SW11 OFF
☆謎?(とりあえずデフォルトのままで・・・)
SW4 OFF
☆FM音源部割り込み
ここもMUと98X系で本体内蔵の音源の初期設定がちがうところです。MUにはもともと86互換FM音源があるので、本体に倣ってINT5の設定にしています。ただXe10がうちのXsと同じ設定でいいならINT0になる設定のほうがいいかも。
SW5 OFF
SW6 OFF(Xe10ならSW5、SW6ともONでINT0にしたほうがいいかも)
☆DMAチャンネル
SW7 OFF(DMAチャンネル1ということです。ONなら2)
☆PCM音源の設定
ここもMUと98X系で本体内蔵の音源の初期設定がちがうところです。ここも、MUはINT0ですがうちのXsはINT5。その他のデバイスとの競合も考えて本体内蔵のPCMに倣っておくのが無難でしょう。
SW8 ON
SW9 ON(Xe10ならSW8、SW9ともONでINT5にしたほうがいいかも)
☆MIDI割り込み許可
SW10 OFF(MIDI割り込みを使用しないならON、MIDIインターフェイスとして使うならOFF)
☆未使用のディップスイッチ
SW12 OFF(固定)
※「98JUNK.DOC」
http://www.win.or.jp/~miyabi/ を参考にしました。
だいたい、NECはDOS上の動作をサポートしてないなんていっているようですが、じゃあいったい何のための86音源部があるのかわかりませんものね。設計者の意図を汲んで(?)意地でも鳴らしてみましょう。ただ、この方法ではDOS上から86ボードのPCMを使うようなソフトはPCMのほうが鳴らないかもしれません。それは、118ボード上PCMが、86音源上のPCMとは完全互換ではないからです。
本体のPCM音源を切り離すと使用することになるCバス上の118ボードのPCM音源は、本体のPCM(ローカルバス接続?)よりパフォーマンスが悪い可能性はあります。ただ、86音源のように、Pentium搭載の速いマシンに対してウェイトのような働きをすることはないでしょう。
DX4互換のCPUのXe10では86音源のウェイト問題はたいして表面化しないかもしれませんが・・・。
また、「MIDI割り込みを使用」にするとINT41だったかを使いますので、ご使用の環境とぶつからないか注意してください。私がXsを使っていたときは、RolandのMIDIインタフェイスボードS-MPU(初期の非PnP)を挿していたので、ぶつかって苦労しました。
反則技ですが、Xe10の音源は他のX系の機械と違って、本体のマザーに小さな内蔵音源ボードが挿さっていたような気がします。どうしても切り離せなければ、これを抜いてしまうという手もあるのではないでしょうか。(未確認につき注意、フォロー願います)
最近、MIDIドータボードつきのものを再び入手してEPSON PC-486MUに使ってますが、MU本体のPCMがタコなので、MU内蔵(売り?)の86互換部分もサウンドブラスター互換部分もすべて切って、118ボード上の音源のみ使う設定にしてありますが、118ボード上のPCMもサウンドブラスター互換部分もDOS上の86音源部分もすべてキレイに鳴っています。たとえば「三国志III」なんて古いソフトは、オープニングデモしっかり動き、音も鳴りました。(デモしか見てませんが。笑)
長くなりましてすみません。