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NEO-S370の必要な理由
投稿者:おさだ@会社V16半魚人 さん
2002-01-04 03:07:20
PL-PRO/IIにNEO-S370が必要なCPUとしてCeleron633MHz(…そんなのあったっけ…? もしかしたら667MHz以降なのかも知れませんが)と河童PentiumIIIがありますが、これはコア電圧の違いによるものなのでしょうか?
Celeron566MHzはCPUに1.5Vと書いてあり、667MHzには1.65V(1.75だったかな?)とありました。もともとはRv20にPL-PRO/IIをカマしてCeleron566MHzで使用していたのですが、667MHzではさすがに動作しませんでした。この場合すぐに使用をやめましたが。Celeron667は会社のマシンからこっそり借りてきて試してみたまでです。元のPCに戻したら少なくとも故障はしていませんでしたが。
ところで何でクロック標記が666ではなく667なのでしょう? 66,166…566、766、866など他は下二桁が66になるのですが…。もしかして666は西洋で悪魔の数字とかいうのを聞いたことがあるのですが、これを避けるためでしょうか?
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くん さん
2002-01-04 04:32:45
ピンアサインの問題だったと思います。
MendocinoのCeleron(〜533Mhz)まではPPGAで、
Coppermine(Celeron533A〜やPentiumIII)はFC-PGAで、
その変換を行うのがNEO-S370やHCL-Sだったと思います。
なお、MendocinoからCoppermineへの以降機に出たCeleronの
533A〜600MhzまではPPGA互換のピンアサインもサポートしているらしく、
NEO-S370不要と言われるのは600MHzまでだったと思います。
ただし、初期の1.5VのcB0コア(0x683h)はともかく、
cC0(0x686h)の533A〜600Mhzはどうだったかわかりません。
ソケ8のRaで多段下駄が安定しない場合とかに、
1.5VのCeleron600Mhzはいいのかもしれませんね。Mendocino最後の
Celeron533Mhzは消費電流も14.9AとPL-Pro/IIのVRMの熱も増えますが、
Coppermineになってから初期のCPUは大分下がったと思うので。
667の由来は考えた事がありませんでしたが、面白いですね〜(^-^)
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KO1 さん
2002-01-04 04:42:48
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おさだ@会社V16半魚人 さん
2002-01-04 11:00:16
すいません。過去ログは保存して閲覧して研究したつもりがSLED09792は見落としていました。配線も変更になっているとは思いませんでした。しかしいんてるはどうして仕様をポンポン変えてくるのでしょうかねぇ…。線幅縮小や消費電力の問題とか、たえず進化させている努力は賞賛に値するかもしれませんが。聞くところによると新コアのTualatinでは440BXのAT互換機を含めてCPU交換が難しいらしいですね。ある雑誌にはCeleron1.2GHz(Tualatin)では従来のベースクロック100MHzのマザーボード設計を活かしてコストパフォーマンスが得られるようにするために投入したとか書いてありましたが、電圧の問題とかいろいろあるらしく、製品構成にはTualatinは1.2GHzのみとなっており、1.0AGHzのCeleron(Tualatinではないらしい)とかおかしな状況になってます。これではCPU交換するエンドユーザばかりではなくPCベンダ側にも苦労をかけることになります。
PentiumII発表のおり、PC-9821RvII26などはいんてるの提示する仕様に頑なに従った(…と聞いている)ばかりにしらばっくれてL2キャッシュの制御方法が変わって(電圧が2.0Vに下げたのは線幅縮小と消費電力削減という点でしかたない)いてCPUアップグレードが難儀であるという状況なのは残念である。Tualatinの場合も同じく、この「いんてるの仕様」というのは曲者だと思います。(独り言…)
追記:OAリサイクルにジャンクで1000で置いてあった600MHzのせれろん買ってくればよかったかなぁ…。外観があまりにもボロかったので本当に動かんか? と思ったまでです…。
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KO1 さん
2002-01-04 17:59:58
独り言って(汗)、それ、パソゲーで物議かもしたばかりでしょ?
Rv20での報告はそれほど多くはないですが動作の可否はそれなりに上がっていますからいまさら「Intelに物申す」みたいな事を書く事はないでしょう・・PC/AT互換機関連の話題も板違いですしね。
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おさだ さん
2002-01-04 20:20:30
申し訳ありません。情報交換の場という原則を破ってしまいました。ここで意見しても意味がありませんしね…。
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ちゃま さん
2002-01-13 15:01:22
みなさまへ
ちゃまでございます m(_ _)m。
おさだ さん、曰く
> しかしいんてるはどうして仕様をポンポン変えてくるのでしょうかねぇ…。
「P6 Micro-Architecture」における、
プロセッサパッケージ(Package Type)およびSocket Typeの変遷概要を、ボリュームゾーンを中心に
非常に簡単にではございますが、振り返ってみたいと思います。
「Socket 8」>>「Slot 1 (SC242 Connector)」
(「Dual Cavity PGA Package」>>「S.E.C.C. (Single Edge Contact Cartridge) Package」)
技術的というよりも、コスト的な要因が主導。
# 「L2 Cache分離型 (Discrete Cache)」タイプ(「Klamath (80522)」)への移行。
# 当時の製造プロセス(0.35μ)では、L2を同一ダイ上に集積することは、コスト的に困難であった。
# (Slot形状は、電気的にはむしろ後退(退化)しているとさえいえる)
「Slot 1 (SC242 Connector)」>>「370-Pin Socket」
(「S.E.C.C. Package」「S.E.P. Package」「S.E.C.C.2 Package」>>「PPGA Package」「FC-PGA Package」)
技術的な要因が主導。
# 「L2 Cache統合型 (On die cache)」タイプ
# (「Mendocino (80524)」「Coppermine-128K (80526)」および「Coppermine-256K (80526)」)への移行。
# 製造プロセスの微細化(0.25μおよび0.18μ化)により、ようやく
# L2がプロセッサコアと同一ダイ上に集積されたため、
# Slot形状である必然性が失われた。
# (電気的には、当然の帰結であるといえる)
「370-Pin Socket (Legacy PGA370)」>>「370-Pin Socket (Flexible PGA370)」
(「PPGA Package」>>「FC-PGA Package」)
技術的要因も一部あるが、マーケティング戦略上の差別化による側面が大きい。
# Celeron系(「Mendocino (80524)」)とPentiumIII系(「Coppermine-256K (80526)」)との差別化。
# Data bus ECC dataやAddress parityの付加、および
# AGTL+ termination 等による信頼性/安定性の強化。
「370-Pin Socket (Flexible PGA370)」>>「370-Pin Socket (Universal Socket 370)」
(「FC-PGA Package」>>「FC-PGA2 Package」)
技術的要因も一部あるが、マーケティング戦略上の差別化による側面が大きい。
# 旧来の「Processor System Bus」(< 「AGTL+」(1.5V))上において
# 安易なアップグレードパスを閉ざし、「NetBurst Micro-Architecture」への移行を促す(ぉ 。
# 「Processor System Bus」の低電圧化および、「Differential Mode」への対応。
> これではCPU交換するエンドユーザばかりではなくPCベンダ側にも苦労をかけることになります。
確かに、エンドユーザ側からすれば非常に迷惑な話だとは思います。
しかし、PCベンダやマザーボードベンダにとっては、むしろ
こうした適度の仕様変更は、ベンダ側自身も望むところなのです。
# 全く同じものを長期的に供給し続けていたら
# 買い換え需要を喚起できませんから...(^^;)。
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ちゃま さん
2002-01-13 15:02:48
> PentiumII発表のおり、PC-9821RvII26などはいんてるの提示する仕様に頑なに従った(…と聞いている)
> ばかりにしらばっくれてL2キャッシュの制御方法が変わっていて
> CPUアップグレードが難儀であるという状況なのは残念である。
米Intel社が、いわゆる
OverDrive Processor 等によるプロセッサアップグレードの手法を完全に放棄したのが
最初期の「Slot 1 (SC242 Connector)」系のマシンからとなります。
(注:「Socket 6」にも、正式なアップグレードパスが用意されませんでしたが、
これは、マーケティング戦略的に
いち早く486マシンを市場から駆逐するための、米Intel社の方策でした... )
# 上位機種のPC一台が実売価格で50万円以上していた時代のように
# 一台のPCのプロセッサを換装しながら長期間使い続けるのではなく、
# 性能的に不満を感じたら即座に、PC本体そのものを買い替えてくださいという
# 非常に大きな方針転換ですね(^^;;;)。
「RvII26/N20」 等における
System BIOS側のInitialization Processを確認いたしますと、
当時における(「Klamath (80522)」以後の)未知の上位CPU IDを持ったプロセッサに対し
寛容であるとはいえない分岐ルーチンの仕様になっていることが分かります。
さらに、
対象となるプロセッサを限定し、
特定のL2キャッシュコンフィギュレーションを固定的に(一定の範囲内で選択的に)割り当てているのは、
米Intel社でさえ、将来的なL2キャッシュの制御仕様を
その時点においては、はっきりとは決めかねていたためです。
プロセッサコアパッケージから分離したL2キャッシュ構成は
(市場からの
L2キャッシュ用チップ(BSRAM (burst pipelined synchronous static RAM))の入手性如何によっては)
大きく変動する可能性があったからです。
# 例えば、
# 「L2 Cache分離型 (Discrete Cache)」タイプである
# 「Klamath (80522)」「Deschutes (80523)」「Katmai (80525)」は、
# 「BSB(Back Side Bus)」のクロックとコアクロックとの比率は1:2で
# 結果的には最後まで一定でしたが、チップカウントおよびそのコスト次第で
# この比率も1:3 等になり得たかもしれない、ということになります。
# また、「Deschutes (80523)」や「Katmai (80525)」では
# 「BSB(Back Side Bus)」のバス幅は、「Klamath (80522)」の半分になっていますし
# キャッシュ可能領域は、「Klamath (80522)」の8倍にまで拡張されております。
よって、
当の律儀なNEC側だけを、一方的に責めるわけにはまいりません(汗)。
一般的には
プロセッサアップグレードパス自体がかなり閉ざされているからこそ
なんとか道を切り開きたいという気運も興ってくるわけでして、
# 「NEC PC-98アーキテクチャマシン」では、AT互換機のように
# 安易に、マザーボード交換というわけにはいきませんから...(^^;)。
厳しい制約条件のある中で、プロセッサアップグレードの手法を模索することに
非常に醍醐味を感じている方々が、数多くいらっしゃることも事実です。
# 当方自身も
# 「RvII26/N20」のITF(Initial Test Firmware)を書き換え、
# Tualatin-512K Dualを実現しています。
# (Microcode Update用のパッチも一応、気休め程度に当ててはおりますが...(^^;))
米Intel社が仕掛けた(?!)
仕様上の様々な壁を乗り越えることが、一つの趣味ともなり得るということ、
そして、(PowerLeap社のように)それを生業としているところもあるということを
忘れずにおいていただきたいものです。
とりあえず、御参考まで。