これはmobioの古くなったSTNモデル(MB12C/UD)の持病のようなものだと思うのですが、
ウェブ検索してもほとんど情報が無いようですので分かった部分だけでも報告しておきます。
最近でもインプレスのコラムのmobio回↓でこの症状が問題になっていましたし、
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/mobiler/20150328_695038.html潜在的には困っている方も結構いらっしゃるのではないかと思いますので
もし何か参考になりましたら幸いです。
症状としては再起動するとSTN液晶に何も映らなくなるというもので、
TFTモデルでは聞きません。
LCDに何も表示されなくなるといっても画面が真っ黒になるだけで、
バックライトは一応点いているようですし、外部VGAには出力されます。
発症のタイミングとしては再起動時以外にもMS-DOSウィンドウのフルスクリーン化や
BIOS画面などの画面切り替え時に起こるようです。
再起動時など一定時間使った後に発症するわけですから、
電源を落としたまましばらく放置すれば直っているようなものです。
一見すると些細なトラブルにも見えるのでそのまま中古屋やネットオークションに
出回ることもあるようですが、LCDが使えなくては実用になりませんので厄介です。
10年くらい前に秋葉原のFirstPoint3あたりでジャンクのmobioが大量に放出されたときも、
再起動すると画面が映らなくなる注意が記されたジャンクSTNモデルが多かったです。
手持ちの個体にもその症状が出ていたので当時その注意書きの無い個体を買ってみましたが、
それでも数時間使って熱くなったときは稀にその症状が出ることもありました。
上記の症状の出ない個体はしばらく使っていたのですが、
現在はLCDのライン抜けがひどくなっていますので
画面の出なくなる個体(ライン抜けは無い)との二個一を試してみました。
mobioのSTNモデルを分解して出てくるLCDパネルは
金属のツメを何個所か外せば液晶の基板とバックライト基板に分離できます。
手作業で分解できるのはここまでのようでしたので、ひとまずバックライト側を
交換してみましたが症状は変わりません。つまり液晶基板側に問題があるようです。
液晶側の基板は良く見ると部品実装面を内側に配置した小さなサブ基板があります。
これは片側3本、反対側5本の計8本足で半田付けされていますので
多少の半田付け技術があれば交換できるかもしれません。
これを交換したところ画面が映らなくなる症状がライン抜けLCD個体の方に移りました。
つまり、この小基板のどこかに画面が映らなくなる原因があるようでしたが、
とりあえずニコイチには成功したので私としてはそれ以上は調べていません。
ただ、小基板の端には大きめのチップコンデンサ(?)が田の字状に4つ並んでおり、
正常な個体と見比べると、ヤニの流れた跡のような不自然なテカリがありました。
もしかしたらですが、これが液漏れを起こして容量抜けしていたのかもしれません。